
「七人の侍」より
●代表作
「大殺陣」「十一人の侍」、
「十三人の刺客」、
TVドラマ監督「傷だらけの天使」、
「必殺」シリーズ(「必殺仕置人」、
「特別編必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊」、
「必殺仕事人V 激闘編」)等
映画監督、TVドラマ監督等で活躍した工藤栄一が語った・影響を受けた・好きだった映画。
●ダーティ工藤の編「光と影―映画監督工藤栄一」で語った主な映画38本
・24本
七人の侍 黒澤明…戦争映画さながらの時代劇、様々な武器によるアクション、泥まみれの死闘、殺陣、ユーモア。圧倒されたそうです
巴里祭 ルネ・クレール…ロマンティック・コメディ、音楽。戦後のリバイバルで見る
自由を我等に ルネ・クレール…コメディ、脱獄、風刺
大いなる幻影 ジャン・ルノワール他…エリッヒ・フォン・シュトロハイム。戦争、収容所、敵・味方を超えた友情
西鶴一代女 溝口健二…時代劇、女の一生、ロマンス。溝口作品の長回しは長く感じず、むしろ作品そのものに引き込まれたそうです
山椒大夫 溝口健二…時代劇、兄妹、貴族、復讐
近松物語 溝口健二…時代劇、恋愛、逃避行
裏窓 アルフレッド・ヒッチコック…ミステリー、カメラマン、日常から恐怖へ
北北西に進路を取れ アルフレッド・ヒッチコック…スパイ・アクション、ユーモア、恋愛
白線秘密地帯 石井輝男…犯罪アクション、刑事、もぐり売春。「地帯」シリーズ
※工藤によれば、助監督になっても他の映画は観客目線で楽しんだそうです
※「十三人の刺客」も「七人の侍」への対抗意識として脚本の池上金男(池宮彰一郎)と脚本を練り、そのまま実現すれば4時間に及ぶ大作になったかも知れなかったとか。
残念ながら脚本の段階で十三人それぞれの掘り下げエピソードは大幅に省略(制作・予算の都合上)、撮影が始まって更に約2時間(125分)に収まるまでどうにかカットしたそう
黄線地帯(黄線地帯 イエローライン) 石井輝男…殺し屋、犯罪アクション、売春、麻薬
深作欣二…石井たちと共に東映を盛り上げた存在として
渡り鳥シリーズ 斎藤武市…小林旭が出演する日活「ギターを持った渡り鳥」をはじめとする一連の作品
民族の祭典(美の祭典/オリンピア) レニ・リーフェンシュタール…『石造りの高い建物が、ズッーとあって』
酔いどれ天使 黒澤明
成瀬巳喜男…の映画
ネオリアリズム(ネオレアリズモ)
暁の夜襲(暁の急襲) 春原政久…の記事が載った「キネマ旬報」の記事を切り抜き、それを元に高岩肇、舟橋和郎、館岡謙之助たちに同じく春原「暁の市街戦」の脚本を書かせたとか
加藤泰…「変幻紫頭巾」等で脚本。親交を深める。加藤脚本の活動写真的面白さを気に入っていたそうです
忍術児雷也 逆襲大蛇丸 萩原遼/加藤泰
※ちなみに松田定次「流賊黒馬隊 暁の急襲」という作品もあります
忍びの者 山本薩夫…「忍者秘帖 梟の城」をやる際に参考として一応見たとか
鞍馬天狗もの…嵐寛寿郎(アラカン)。1935~1937年の間のもの。はじめて見た映画として。サイレントだったそうで字幕で『横浜へ 横浜へ』と出ていたそうです
四谷怪談もの
伊藤大輔…工藤にとって他の作品は見ているものの、直接会ったことはなく幻に近い存在だったとか
・
※嵐寛寿郎は後に「十三人の刺客」に出演
※工藤は伊藤&大河内傳次郎「続大岡政談 魔像篇」シリーズのリメイク「血文字屋敷」を監督。
モチロン伊藤による版は未見。フィルムそのものも現在断片のみ
・現場でスタッフとして学んだ作品8本+2名
丸山章治…映画監督。世話になった一人。京都行きの件でも相談にのってもらう
ひばり捕物帖かんざし小判 沢島忠…チーフ。傑作とのこと
宮本信太郎…工藤「富嶽秘帖」「十三人の刺客」等で編集。助監の頃から世話になる。いわく『編集の神様』
ひめゆりの塔 今井正……津島恵子 版。1953年。毎日のように脚本(ホン)直しがあり、脚本を手掛けていた水木洋子の自宅に電車で通い詰めたとか
急襲桶狭間 松田定次…市川右太衛門
日輪 渡辺邦男…山下耕作たちと共に学ぶ。片岡千恵蔵、月形龍之介、大友柳太朗 等
江戸の花道 中川信夫…この頃から助監督。月形、大友
あばれ大名 内出好吉 他…宮本信太郎。山下と作詞も手掛けたとか
風雲児信長(風雲児 織田信長) 河野寿一…大河内傳次郎。結束信二の脚本を面白いと褒めており彼とは「血文字屋敷」等で組む
隠密秘剣 まぼろし帖(隠密秘帖 まぼろし城) 萩原遼(荻原遼)…大友。萩原についていわく『かみ合わせがちょっと日本的で、わりといいセンス持ってる人』
※渡辺邦男とスクリプターの高松冨久子の名コンビについて、渡辺の撮影プランを高松がおおよそ把握しており渡辺もスタッフたちに『高松に聞け』と任せていたそうです。
高松は後に沢島忠と結婚
・俳優5名
月形龍之介…『ズバッーと本当に斬っているように見える』殺陣
片岡千恵蔵…上に同じ
大河内傳次郎…近眼のため役者の間近まで接近、刀(刃びきした本身)を本当に当ててくるので生傷が絶えなかったとか。背中が蚯蚓腫れになったり、要領のある者は肩当てをして臨んだそうです
大友柳太朗
春日俊二…出演の東映東京ものを見て「十三人の刺客」に抜擢
※大河内とは助監時代から親しくなり、映画化されなかったものや山中といった昔の映画の脚本を見せてもらったそうです
※月形と千恵蔵は後に「十三人の刺客」、大友は「大殺陣」等に出演
・「十三人の刺客」以降6本
飢餓海峡 内田吐夢…『怖さ、殺気がある』映画として
丹下左膳餘話 百萬兩の壺 山中貞雄…大河内傳次郎。一瞬の殺陣によるアクション。フィルムセンターではじめて見て『ひっくり返って笑った』そうです
散歩する霊柩車 佐藤肇
牙狼之介 五社英雄…夏八木勲
扇町京子…のピンク映画
三里塚(三里塚闘争)…の記録フィルム。「傷だらけの天使」の「祭りのあとにさすらいの日々を」でインサート(挿入)
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※内田とは工藤が監督になってから知り合ったそうで、監督会といった集まり等でよく相談相手になったそうです
・小説5冊
蜘蛛男 江戸川乱歩…TVドラマ「江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎」で「江戸川乱歩 蜘蛛男」
犬神家の一族 横溝正史…「横溝正史シリーズ-犬神家の一族」
仁義なき戦い 広島やくざ・流血20年の記録 飯干晃一…「その後の仁義なき戦い」原作
四畳半襖の下張り 永井荷風…をノートに写したもの。同級生たちの間で回し読みしたとか
梟の城 司馬遼太郎…「忍者秘帖 梟の城」原作。司馬にも直接会ったそうです
・その他本
戦国時代の足軽の本…に『必ず刀を二、三本用意しとく』という記述があったそう
・剣術
中島判官流…和歌山藩の指南番らしいです。その系統の流派を受け継ぐ人間に秘密の形 等を教えてもらう
※「十三人の刺客」は上記資料・流派、黒澤「七人の侍」の地面に換えの刀を差しまくっておく描写をより発展させた死闘を描く
・レコード
湖畔の宿 高峰三枝子…子供の頃に おじさんが持っていたものを隠れて聞いていたそうです
・音
安保闘争…の時の音を「大殺陣」の吉原になだれこむ場面に使う
・漫画
おろち 楳図かずお…息子が読んでいたものを自分もよく読んだそうです。TV「雪花魔人形(雪花魔人形愛と惨劇の館)」として映像化
●「必殺」シリーズ関連
田中徳三…上に同じ
●その他関連
加藤泰…「変幻紫頭巾」脚本
大和屋竺…TV「必殺からくり人・血風編」「祭ばやしが聞こえる」〃
鈴木則文…「十一人の侍」共同脚本
相米慎二…の「魚影の群れ」に出演
山下耕作…
内田吐夢…