小林正樹が影響を受けた映画

忠次旅日記(忠治旅日記)より

全3項目

●代表作

切腹
「怪談」
「上意討ち 拝領妻始末」
人間の條件シリーズ、
東京裁判
 
映画監督として活躍した小林正樹が影響を受けた・好きだった・語った映画。

●小笠原清&梶山弘子の編「映画監督 小林正樹より28本+14監督

忠次旅日記(忠治旅日記)シリーズ 伊藤大輔…時代劇、侠客、裏切り、猛烈なスピードの殺陣。夢中になって見た映画の一つ。フィルムの現存については下記の※欄で後述
新版大岡政談 伊藤大輔…時代劇、争奪戦、元祖ラグビー剣法・凄まじいスピードの戦闘・一対多数。夢中になって見た映画の一つ。フィルムは現在断片が現存
残菊物語 溝口健二…芸道もの、夫婦、リアリズム。日本映画の演出のお手本になるシャシン(写真=活動写真=映画)だと言っていました
街の入墨者 山中貞雄…時代劇、やくざ、猛スピードの鍔迫り合い・蹴り・格闘。中村翫右衛門のファンだったそうです。行方不明
逢魔の辻 江戸の巻(逢魔の辻) 滝沢英輔…三村明/中村翫右衛門/岸松雄/八住利雄。時代劇、幕末、ロマンス。83分~92分現存
会議は踊る(會議は踊る) エリック・シャレル…歴史、恋愛、オペレッタ
未完成交響楽 ヴィリ・フォルスト…歴史、伝記、音楽
外人部隊 ジャック・フェデー…兵士、恋愛、複雑な関係、心理的な葛藤
二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール) アラン・レネ…戦後・戦争の傷跡、恋愛。企画「日本の休日」のアイデアを練る際にかなり参考にし、「からみ合い」制作時に脚本の稲垣俊(公一)がベースにしたそうです
オーヴァー・ゼ・ヒル(オーバー・ザ・ヒル) ヘンリー・キング/ウィル・カールトン…家族、老後。子供の頃に初めて見た映画だそうです
 
伊藤大輔とはキネマ旬報1962年10月下旬号「特集 時代劇映画の進む道 鼎談 時代劇の運命を握るカギ 伊藤大輔×小林正樹×小林勝」でも対談。
切腹は伊藤作品に連なる武士道社会への“怒り”が込められた作品でもあります
 
「忠次旅日記(忠治旅日記)」は第一部甲州殺陣篇」は1分、
第二部「信州血笑篇」と第三部「御用篇」を合わせた107分(1時間47分)現存。
版によって1時間14分、1時間34分のver.もあり(2020年7月18日)
 
「残菊物語」等で美術を手掛けた水谷浩は、後に小林「いのちぼうにふろう」等でも美術を手掛ける
 
若者よなぜ泣くか 牛原虚彦…青春、家族、ロマンス、破滅。小林は田中絹代の又従弟であり、ファンでもあったそうです
女 木下恵介…犯罪、逃避行、ロードムービ、。いわく『ちょっとすごいシャシン(写真=活動写真=映画)』水戸光子
日本の悲劇 木下恵介…戦後、ドキュメンタリー・タッチ、家族の崩壊。木下は助監督、チーフとして学んだ師匠
酔いどれ天使 黒澤明…最初は衝撃を受けたものの、木下の下で学んでいる内にその衝撃は薄らいでいったそうです
暖流 吉村公三郎…総集編が現存。水戸光子は小林たちが学生の頃のアイドルだったとか
月夜の傘 久松静児…新珠美千代。真珠は人間の條件で起用
「廓」より 無法一代 滝沢英輔…新珠美千代
こころ 市川崑…新珠美千代
張込み 野村芳太郎『あの人(野村)がふっと変身した作品』
北ホテル マルセル・カルネ…カンヌに行った際、撮影した場所も訪れたとか
 
フランク・キャプラ…の映画。恋愛、コメディ、戦争 等。一番好きだったとか
小津安二郎…の映画。ユーモア、老後、家族、ロードムービー 等。すごく好きだったそうです。撮り方までカッチリ決めていくことについても厚田雄春との思い出を交えながら語っていました
エリッヒ・フォン・シュトロハイム
ジャン・ルノワール
ルネ・クレール
ジョセフ・フォン・スタンバーグ
キング・ヴィドア(キング・ヴィダー)
ジョン・フォード
エドマンド・グールディング
アルフレッド・ヒッチコック
 
二連銃の鬼 佐々木啓祐/厚田雄春…助手に付く。この作品が縁で厚田と知り合い「あなた買います」の撮影を手掛けてくれたとか。小津作品と違ってかなり伸び伸びと撮っていたそう
風薫る庭 大庭秀雄/河村黎吉…助監督として学ぶ。行方不明
暁の合唱 清水宏…の下で助監督として学んだそうですが、がっかりしたそうです
桑の實は紅い(桑の実は紅い) 清水宏…行方不明。上に同じ&打ち上げの後に「女を抱いていいぞ」みたいなノリになってブチ切れそうだったとか
 
人間の條件以降
用心棒 黒澤明/宮川一夫…時代劇。めっぽう面白かったものの、そこまでの衝撃はうけなかったとのこと
椿三十郎 黒澤明…時代劇。上に同じ。上記二つを見て、黒澤の時代劇への挑戦として切腹の制作に臨んだそうです
 
切腹以降
アラビアのロレンス デヴィッド・リーン…この映画のように企画敦煌を壮大な作品にしたかったそうです
イングマール・ベルイマン…カンヌで海外へ行った際、ベルイマン映画の撮影風景やセットを見学したそうです
 
「上意討ち 拝領妻始末」以降
サンダカン八番娼館 望郷 熊井啓田中絹代
 
※監督不明
照る日くもる日
 
照る日くもる日について「忠次旅日記」等と同じ時期(1927年頃)となると、
日活で1926~1927年の井隼英一 等による第一篇~第四篇
松竹で1926年の衣笠貞之助による第一篇~第二篇
マキノ省三(牧野省三)制作版で1926~1927年の二川文太郎 等による第一篇~第四篇
 
・TVドラマ
 
・画家の画集2つ
パウル・クレー「怪談」の参考
サルバドール・ダリ…上に同じ
 
・その他
會津八一(会津八一)…美術史家、歌人、大学講師。小林の師の一人

キネマ旬報1996年12月下旬号より1本

小林正樹 全作品解説」
太陽がいっぱい ルネ・クレマン「からみ合い」を今作の女性版として意識したそうです