●概要
タツノコ特有のSF描写、ガシガシ動くアクションの切れ味、ユーモア、色気、冒険活劇の熱さ。
同時に、低予算でも腕利きが揃えば作画のクオリティを保てるという最たる例としても、もっと見直されて良いのではないでしょうか。
かつてのタツノコは潤沢な資金と余裕のある制作体制で数多くの名作を送り出していましたが、70年代末期から人材流出が加速し徐々に衰退、80年代後半は深刻な状態に。
そんなゴタついた状況下で当時の若手スタッフが結集。
シナリオや演出面に情熱と野心を注ぎ込み、それに水準の高い画が応え所謂「おもちゃの販促」の枠を超えた完成度になったのでしょう。
●作画監督10名
後藤隆幸(後藤隆由貴)
1話のみ。↑主人公JJ(ジェイジェイ)
チャンプ、アップル
丸みのあるデザイン、ふっくらした肉付きの良いデザインが特徴的なアニメーター。
本作では主要メンバーのキャラクターデザインも手掛ける。
作画は1話のみですが、後藤のキャラデザを各作監が丁寧に再現していきます。
キャラデザ及び作画「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズ、作画「精霊の守り人」等でも活躍。
なかむらたかし(中村孝)
沖浦啓之
12話
OP原画にも協力。
後にリアリティを極限まで極めた作画で名をはせていく沖浦ですが、この頃は彼の初々しさも垣間見れる漫画的な可愛さも際立つ絵柄。
後にProduction I.Gに参加。
監督の西久保瑞穂(山口直樹)とは彼が演出を手掛けた「GHOST IN THE SHELL-攻殻機動隊」等でも組むことに。
黄瀬和哉
23話
アニメアール出身。
アールから独立した村中博美のスタジオ・ムーから参加。
沖浦同様リアルタッチ、特に3コマで動かし印象的なアクションを“決める”技術はズバ抜けています。
今回は初期から原画を手掛け本作で作監デビュー。
OVAの作画にも参加。
ところどころアール特有のリアルな表情、岩石が砕け散り爆煙が吹き荒れる、チャンプが某「蒼き流星」のアルバトロ・ナル・エイジ・アスカみたいな(中の人も一緒という)画に。
後にProduction I.Gの取締役となり、「xxxHOLiC(ホリック)」シリーズのキャラデザ及び作画等でも大活躍。西尾鉄也、沖浦とともにI.Gの三大アニメーターとして君臨していきます。
西久保とは「攻殻機動隊」や「機動警察パトレイバー2 the Movie」等でも。
他作画「新世紀エヴァンゲリオン」「機動警察パトレイバー」、共同作画「君の名は。」等。
キャラからアクション、特に車両関係の作画に定評がある実力者。今回はキャラで存分に実力を発揮。
1話から原画、作画では最終回31話も手掛ける。
井口忠一
5話
1話から原画に参加。
キャラデザに寄せる高い技量を持った一人。
タツノコの「科学忍者隊ガッチャマン」や「新造人間キャシャーン」等でメカの多くを手掛けたベテラン。「未来警察ウラシマン」でも若手スタッフとともに作品を支える。
他「機動警察パトレイバー(吉永尚之)」等。
浜崎博嗣
2話
他共同監督&演出・絵コンテ・原画「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」、脚本&演出「チーズスイートホーム」等。
●他原画陣14名一覧
吉田徹(「蒼き流星SPTレイズナー」「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」等)、
西田正義(にしだまさよし(「ASTRO BOY 鉄腕アトム」「ブラックジャック(手塚眞)」等)、
貴志夫美子(「きまぐれオレンジ☆ロード」「レイズナー」等)、
福島喜晴(原画「らんま1/2 熱闘編」「うる星やつら」等)、
毛利和昭(作画「地球防衛家族」、共同作画「劇場版 ポケットモンスター」シリーズ等)、
郷敏治(「カードキャプターさくら」「モンタナ・ジョーンズ」等)、
●動画2名一覧
木村貴宏(キムタカ(作画「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズ等)、