2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「忠次旅日記(忠治旅日記)」-幻の戦前日本映画最高傑作

忠次旅日記(忠治旅日記) ※「忠次旅日記(忠治旅日記)」は第一部「甲州殺陣篇」は1分、 第二部「信州血笑篇」と第三部「御用篇」を合わせた107分(1時間47分)現存。版によって1時間14分、1時間34分のver.もあり(2020年7月18日) 拝めるとはいえ細かい箇所が欠損…

ベンヤミン・クリステンセンの「魔女」-ホラー映画の元祖的傑作

魔女 Häxan デンマークのカール・テオドア・ドライヤーの師匠的存在、ベンヤミン・クリステンセンによるドキュメンタリーとフィクションをゴチャ混ぜにしたカオスなホラー映画。。 今見れば恐怖はまったく無いかも知れませんし、終始ゆったりした展開で退屈…

「暴虐工廠」-ワン・ビンの短編、文化大革命の記憶

暴虐工廠 ★★★★(傑作) オムニバス「世界の現状」に収録されたワン・ビンによる15分の短編。工場の廃墟と思わしき場面から、過去の文化大革命における粛清の一部分へと繋がっていく。カメラは手持ちなのか少し揺れを感じます。 ある男がベッドで起き上がり、も…

「放送」-テオ・アンゲロプロスの短編

放送 Εκπομπή ★★★★(傑作) テオ・アンゲロプロス初期作短編「放送」について。 テオ・アンゲロプロスの数々の傑作の中で、「放送」は最も活き活きとした、短くも中身の濃い映画です。 たった20分でアンゲロプロス特有のロングショットとクローズアップ、そ…

フィルム・ノワールベスト100①

●「フィルム・ノワール」について ●オススメの傑作・名作たち ●関連ページへ ●日本未dvd化2本 ・「②」へ ●「フィルム・ノワール」について 数ある映画の中で、フィルム・ノワールほど曖昧かつ広範囲に当てはまるジャンルはありません。 基本的要素としてよく…

セルゲイ・エイゼンシュテインの短編について

●概要 グルーモフの日記(Dnevnik Glumova) センチメンタル・ロマンス(Romance sentimentale) ベージン平原(Bezhin Meadow) ●概要 セルゲイ・ミハイロヴィチ・エイゼンシュテイン作品の中で最も軽快で、明るく、ちょっぴり切ない短編3つを御紹介したいと思い…

キング・ヴィダー「剣侠時代」-剣戟映画の傑作

剣侠時代 Bardelys the Magnificent ★★★★(傑作) キング・ヴィダーは「ビッグ・パレード」や「ラ・ボエーム」等サイレント時代にとんでもないレベルの傑作が多いですが、冒険活劇でもズバ抜けて面白いのが1本、コレです。※以下、激しいネタバレ1926年に…

廉価版DVDで思う事

廉価版DVDの魅力と、欠点。 安いものによってはたった500円ぽっちで映画を自分のものにする事が出来ますがその反面、画質は保障できません。中には画質が良いものもありますが、たまに粗悪な代物が混じっていたりするんですよ。 例えば、黒澤明の「羅生門…