●概要
「メダロット」は、1999年~2000年にかけて世紀末を彩った傑作の一つ。
小型ロボット「メダロット」たちが繰り広げる一瞬の攻防・とにかく熱い物語とバトル!
作画陣も信じられないくらい豪勢な面々がBee Train(ビィートレイン)制作の本作に集結。
動き的には基本スライド演出やバンクが多様されるのですが、そこで稼いだ分を重要な瞬間に叩き込む!
またキャラクターの質感にしても、デフォルメされた動かしやすいものだからこそ実力が試された現場でもあります。
全2ページにかけて紹介。
●主な作画監督6名
松竹徳幸
52話のみ。左から甘酒アリカ、純米カリン、主人公の天領イッキ
キャラクター・デザイン、OPの作画も手掛けた名アニメーター。
作画でも最終回52話を飾ります。
今回は1話だけの参加とはいえメカの重量感や“涙”が輝っていました。
また師の中島敦子から受け継いだキャラの可愛らしさと色気。
カラスミさんの肢体もやたら肉感良くてエロかったです。
「メダロット魂」でもキャラデザ及びEDのみ作画。
51話のみ
ブラス
メカデザイン及び松竹と共にOP作画、エンディングアニメーションを手掛けた実力派。
本作では主に原画としてメダロット同士が激突するロボトルのアクション面を支える大きな屋台骨に。
作画は鈴木も1話のみながら影のタッチ等が良い。
松竹とは「逮捕しちゃうぞ」等でも組んできた仲。
古川尚哉
1話
ガイナックス出身。
今回は記念すべき1話を飾りメタビーが目覚める瞬間の躍動!
他原画及び作画(ビデオ版から追加されたスタッフとして)「新世紀エヴァンゲリオン」、原画「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズ等。
14話のみ
ガイナックス出身のハチャメチャアニメーター。
金田伊功フォロワー。
今回は1話から原画に参加。
作画回は作中屈指のドタバタ回。
演出・絵コンテ・原画も一部手掛け、とにかくイッキもアリカも仰々しい見栄の効いたポーズで時折妙にリアルな体つきになりハジケまくったキレの良さ・動く動く走る走る。
金田的破天荒なアクションを炸裂させやりたい放題遊んでました(褒め言葉)。
メタビーの頭部にあるバレル(銃身)は普段穴がある(バレルブレーキと呼ばれ銃身の過熱を防ぐために穴から生じた熱を逃がす)仕様ですが、今回は動かすことを最重視したためか穴が消えたり出現したり。
まあこれだけ動かしてくれるなら穴の一つや二つ問題ないっすね。
他作画「フリクリ」、監督「キルラキル」「天元突破グレンラガン」等。
今回は「戦闘メカ ザブングル」で鳴らしたデフォルメタッチから切れ味鋭い動きでアクションをキメる良い仕事振り。
ただ作品によってムラが激しく、相性が合うか合わないかで評価が大きく左右される人でも。
アオリ厨。別名義魔。様々なアニメに乱入し異常に浮いた作画で視聴者を困惑させる常習犯。
他作画「伝説巨神イデオン」「銀河鉄道999」、原画「科学忍者隊ガッチャマン」等。
●その他原画陣28名一覧
井上俊之(某、井上俊之/上井敏之)
OP原画
日本アニメーション界を支えるアクションアニメーターの一人。
今作は原画マンとしてOPに参加。
デッカく生きる漢たちと岩の屹立!
他総作監「電脳コイル」、作画「東京ゴッドファーザーズ」、原画「魔女の宅急便」「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」等。
OP原画
格闘アクションにかけて指折りの実力を誇るアニメーター。
飛んで跳ねて回転からの強烈な一撃!
今作でも絵コンテ及び原画として活躍。
26話原画
今作は1話から原画マンとして腕を振るい、特に26話の覚醒回におけるメダフォースのバンク原画はこの人の仕事。
すしお(石崎寿夫)
14話原画
ガイナックス、アニメーションならではのド派手な動きを追求するアクションアニメーター。
今回は今石たちと共に14話のハチャメチャ回で大暴れ。
どのカットか正確には分からないのですが、単色モブ群衆がいつにもまして表情豊かでイキイキしていたのはこの人の影響もある?
45話原画
自らも死にかけながら進化を続けニュータイプに覚醒。
ミサイルといったありとあらゆる飛行物体を生き物の如く縦横無尽に動かす「板野サーカス」を編み出し日本アニメに革命をもたらした男。
さらには編み出したものを伝授すべく描きまくりながら弟子の育成にも尽力。
なお「マクロスプラス」でたった5秒に100枚超描くとかいうクッソ高いハードル越えをさせる模様。
今作も参加話数こそ少ないものの、自らが主催するスタジオのD.A.S.Tを率いコウジが覚醒するキッカケ&ブルース・ドッグの意地が詰まった45話の傑作回を手掛ける。
他板野サーカスが完成したアクション原画「伝説巨神イデオン」「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」等。
桑名郁朗(原画&作画「天元突破グレンラガン」、キャラデザ&総作監「めだかボックス」等)、
芳垣祐介(作画及び原画「天元突破グレンラガン」「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」等)、
鈴木卓也(作画及び原画「サムライチャンプルー」、メカ作画「勇者王ガオガイガー」等)、
49話原画
「カウボーイビバップ」でも紹介したアクションアニメーター。
今回はM.S.Cスタッフの一人として49話における決勝戦の死闘を彩ります。
吉田隆彦(作画「ハチミツとクローバー」シリーズ、「N・H・Kにようこそ!」等)、
砂田茂樹(原画「化物語」「新世紀エヴァンゲリオン」等)、
神本兼利(「フルメタル・パニック!」「だがしかし」等)、
大塚健(作画「金色のガッシュ・ベル!!」「機動武闘伝Gガンダム」等)、