佐々木康が影響を受けた映画

「大学は出たけれど(小津安二郎)より

●代表作

TVドラマ監督「素浪人 月影兵庫(近衛十四郎 版)シリーズ、
銭形平次(大川橋蔵 版)1966年〃、
映画監督「血槍無双」
 
TVドラマ監督、映画監督 等で活躍した佐々木康が語った・影響を受けた・好きだった映画。

円尾敏郎の編楽天楽観 映画監督佐々木康」で語った主な映画20本

虞美人草 ヘンリー小谷…栗島すみ子。フィルムは現在行方不明。活動弁士の情感たっぷりなセリフを覚えているとか。悲恋、現代劇、挿入される歴史上の合戦
雄呂血 二川文太郎 他…寿々喜多呂九平/牧野省三(マキノ省三)/阪東妻三郎。時代劇、剣戟アクション、群衆スペクタクル
大学は出たけれど 小津安二郎…11分現存。コメディ、就職活動、庶民の日常
バグダッドの盗賊 ラウォル・ウォルシュ(ラオール・ウォルシュ)…ダグラス・フェアバンクス。ファンタジー、歴史、冒険活劇、モンスター
永遠の謎 野村芳亭/伊藤大輔…栗島すみ子。行方不明。第一次大戦後、人情、家族
曲芸団(ヴァリエテ) E.A.デュポン/カール・フロイント…サーカス、恋愛、三角関係
心のやすらぎ(心の不思議) G.W.パプスト…ドイツ映画。ジークムント・フロイト「夢判断(心理解剖)」といった精神分析学を取り入れた悪夢、表現主義、実験的演出
絢爛たる殺人 ミッチェル・ライゼン昭和9年(1934年)。「魔の口紅」着想元。ミステリー、舞台裏、ミュージカル、レビューショー
 
デュポン「曲芸団(ヴァリエテ)」はドイツ映画。1925年。日本では昭和2年(1927年)公開。
佐々木によれば法政大学の映画研究会における第一回目の合評会で熱弁を振るったそうです。
またサーカスへのこだわりは旗本退屈男 謎の南蛮太鼓」等で描写
 
パプスト「心のやすらぎ(心の不思議)」「青蛾」のベースの一つだとか
 
「暁に祈る」における戦地での命がけの撮影や帰国後の日本国民の様子、「何處へ(何処へ)」で見た街の光景についても振り返る
 
・助監督として学んだ主な作品
その夜の妻 小津安二郎…煙草を吸う場面の演技指導で三日も徹夜したとか
結婚学入門 小津安二郎…栗島すみ子。行方不明。徹夜続きで小津もスタッフも意識が朦朧とし小道具の位置が分からなくなり揉めたそうな
東京の魔術 清水宏…行方不明。清水が岩田祐吉のお百姓のようにたくましい手でも芝居の流れを壊さない演技指導・演出を工夫し清水を天才だと思ったとか
東洋の母 清水宏…行方不明。アフレコに関するトラブルについて
 
「その夜の妻」等で助監督として小津の下で学んだ佐々木は小津の徹夜好き、時間を食って俳優に念の入った細かな演技をつけていたこと等について振り返っていました。
また事前にコンテを作り込む小津と清水宏の直前まで台本を渡さず自然な演技を引き出そうとする映画作りの違いについても言及
 
そよかぜ(リンゴの唄)」「はたちの青春」以降
カサブランカ マイケル・カーティス他…ドン・シーゲル。戦時下・レジスタンス・ロマンス。「疾風愛憎峠」で焼き直す
ヴェラクルス ロバート・アルドリッチ…西部劇、抗争、犯罪アクション。ゲーリー・クーパー(ゲイリー・クーパー)が馬に乗る。バート・ランカスターの悪役について当時の時代劇には中々登場しないタイプの人間として
死の谷 ラウォル・ウォルシュ(ラオール・ウォルシュ)…西部劇、フィルム・ノワール、逃避行、犯罪アクション、馬による爆走チェイス心理的な描写がアクションを盛り上げる例として
真昼の決闘 フレッド・ジンネマン…西部劇、保安官、孤独、銃撃戦。クーパーが馬車に乗る、馬にまたがる、しがみつく映画。上に同じ
源氏九郎颯爽記 白狐二刀流 加藤泰錦之助
風と女と旅鴉 加藤泰錦之助
 
西部劇については「黒部谷の大剣客」等で意識
 
加藤泰「黄金の伏魔殿」等で脚本。
佐々木が体調不良の時に「浪人八景」の監督を代わる。
加藤の才能について高く評価していました。
また加藤が脚本に参加していた1970年のTVドラマ大岡越前第一部でも16話のみ監督
 
・小説3本
津軽 太宰治…とやや似た乳母との再会の記憶があるとか
寝楽(寝園) 横光利一「青蛾」のベース
蛾はどこにでもゐる(蛾はどこにでもいる) 横光利一…上に同じ
 
・雑誌
蒲田…蒲田映画後援の雑誌

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