●概要
出来が良かっただけに同じスタッフでもう13話作ってスポットをあてきれなかったキャラにも光を当てて欲しかったと泣いたファンも多かったとか(ハーフ娘とかパッキンナイスバディとか狩人とか)。
二期なんて無かった、いいね?
原作となる「To Heart」は18禁アダルトゲームながら、今までの高橋&水無月コンビ「雫」「痕」によるドス黒い憑き物が落ちたかのような良い意味で泣ける作品になっており、本作も全年齢向けのPS版に合わせかなり健全な作品となっています。
従来の高橋ナオヒトにしても本当に同じ人間なのかと疑われたほどです(自らキャラデザ&作画を手掛けた18禁アニメを監督しまくっていましたし)。
お色気場面も皆無。
ゲームのように色んな意味で激しいイベントは無いですが、主人公たちが過ごす何気ない日々の描写が素晴らしい。普通の日常アニメを見たい方にも安心してオススメできる作品です。
●作画監督6名
千羽由利子
最終回となる13話も担当。
PS版のキャラデザ、作画、OP原画も担当。
スタジオジャイアンツ出身。
可憐な美少女から筋肉ゴリゴリのリアリティ溢れる絵柄まで幅広く描き、丁寧かつ情感の籠った作画を得意とする女流アニメーター。
本作ではあかりを始めとするヒロイン勢、別世界から来たかのようにダルそうな眼をした主人公たちが織りなす日常の表情や細やかな仕草で楽しませてくれます。
他「プラネテス」「コードギアス 反逆のルルーシュ」等。
小林勝利
2話
渡辺作品には「コロッケ!」にも参加。
本作では志保やアルバイトに励むあの娘の回。
2話から各ヒロインの目線を通して描かれる浩之のイケメン度が加速。
他「飛べ!イサミ」「電光超特急ヒカリアン」等。
伊藤岳史(新羽こういちろう)
3話のみ
スタジオジャイアンツ出身。
リアル系から可愛い絵柄まで得意とし、千羽との相性は抜群。
本作では来栖川回を担当。
蝋燭の揺れ具合や影の描写とかもこだわりを感じます。
冒頭の不気味な人形も伊藤の仕事でしょうか。
他作画「マクロス7」シリーズ、ミリタリーワークス&共同作画「ガールズ&パンツァー」シリーズ等。
平石素子
7話のみ
謎の多いアニメーター。
姫川回を担当。
この面子に選ばれている以上かなりの実力者だと思いますが…。
原画として「カードキャプターさくら」や「YAWARA!(ヤワラ)」等にも参加している模様。
●その他原画陣12名一覧
馬越嘉彦
4話原画
丁寧な日常描写から派手なアクションまでキッチリこなす。
TVアニメのクオリティ向上に心血を注ぐ男でもあり、彼が参加した回は大抵作画が抜きん出て凄いものの現場が修羅場と化す模様。
今作では4話の格闘技の場面で完全に別アニメと化したキレと格闘描写を見せつける。
もう目つきからして違います。
高橋作品は「ベルセルク」作画等に参加。
伊藤とは原画チームとして「カウボーイビバップ 天国の扉」でも(あの武闘派にとってモップの正しい使い方のアクションは馬越の仕事)。
他キャラデザ&総作監「蟲師」シリーズ、キャラデザ&作画「おジャ魔女どれみ」シリーズ、「ハートキャッチプリキュア!」等。
8話原画
アートランド出身。
今回は絵コンテ・演出も手掛け8話ではBパートの原画を担う。
TV版の担当回は静かな回だけあって物凄く“おとなしい”ものでした。
が、映像特典の1~6で絵コンテ・演出を手掛け特に6はいつもの暴れ振りを存分に楽しめます。
中澤勇一(作画「SPEED GRAPHER」、作画及び原画「サイボーグ009(川越淳)」等)、
ふくだのりゆき(福田紀之(作画「陽だまりの樹」、「はじめの一歩」シリーズ等)、
倉嶋丈康(作画「ストライクウィッチーズ2」、キャラデザ「IS」等)、
増永計介(作画「ドラゴンボールZ」、原画&作画「宇宙戦艦ヤマト2199」等)、