サミュエル・フラーのオールタイムベスト


「男の敵」より

代表作:「拾った女」「最前線物語
著書「映画は戦場だ」
 
新聞記者から始まり軍人、小説家、映画監督、脚本家等で活躍したサミュエル・フラー(サム・フラー)が影響を受けた・好きだった映画のまとめ。

サミュエル・フラー自伝(「映画は戦場だ」と重複する記述多し)」語った・名を挙げた主な映画
男の敵 ジョン・フォード/ロバート・ワイズ…スリラー、犯罪、密告。フラーいわく「真の傑作」とのこと。フォードは後に交流を深めた監督の一人
逢びき デヴィッド・リーン/ロバート・クラスカー…恋愛、列車。リスペクトを捧げた映画の一つ
七人の侍 黒澤明…戦争映画さながらの時代劇、アクション、身分を超えた関係
道 フェデリコ・フェリーニロードムービー、恋愛、サーカス、犯罪
黄色いリボン ジョン・フォード…フォードの傑作の一つとして。西部劇、老後、異文明との戦争の回避
リオ・グランデの砦 ジョン・フォード…上に同じ。西部劇、戦争、異文明との衝突
静かなる男 ジョン・フォード…上に同じ。コメディ、結婚、殴り合い
リバティ・バランスを射った男 ジョン・フォード…上に同じ。西部劇、ミステリー、政治をめぐる時代の移り変わり
手紙 ジャン・ド・リミュール/サマセット・モーム…夫婦、犯罪、三角関係。当時ジーン・イーゲルス(ジーン・イーグルス)に憧れていたそうです
市民ケーン オーソン・ウェルズ/ロバート・ワイズ…ミステリー、新聞記者、壮大なドラマ。作品そのものには魅せられたものの、マリオン・デイヴィスに対する描写には反論。実際のマリオンは「当意即妙で感じが良く愉快」だったそうです
 
※事実マリオン・デイヴスはコメディエンヌとして達者でキング・ヴィダー「活動役者」等でその魅力を発揮していました
 
※ジョン・フォードについては制作時に異人種間・異文明同士による交流と衝突を西部劇で描いてきた監督の一人としても言及。「赤い矢」制作時にフォードを含む作品も振り返りながら作品作りに打ち込んだそうです
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※参考:ジョン・フォードが異人種間による衝突または交流を描いた西部劇
捜索者 ジョン・フォード…実際の事件を元に製作。この後「馬上の二人」でより史実に近づけた描写を突き詰める
アパッチ砦 ジョン・フォード…殺戮の糾弾
幌馬車 ジョン・フォード…交流・争いの回避
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大人は判ってくれない フランソワ・トリュフォー…青春、犯罪、子供たち。彼の卓越した描写にたちまちファンになってしまったそうです
気狂いピエロ ジャン=リュック・ゴダール…出演作。犯罪、ギャング、アクション
ボー・ジェスト ハーバート・ブレノン…ブレノンのことも大好きだったそうで、彼を通じてハリウッドを代表する監督たちとの交流を深められたことについても感謝の言葉を述べていました
影なき男 W.S.ヴァン・ダイク/ダシール・ハメット…を戦場から引き揚げる直前の上映会で見た際に起きた“悲劇”について
牛泥棒(オックス・ボウ・インシデント) ウィリアム・A・ウェルマン「当時(1940年代)のどんな西部劇よりも真実味がある作品」とのこと。ウェルマンもまたミズーリ横断等で異人種間の結婚や交流を描いた先駆者の一人
暗黒街の顔役(スカーフェイス) ハワード・ホークス…ホークスは交流を深めた監督の一人
脱出 ハワード・ホークス
三つ数えろ ハワード・ホークス
ハイ・シェラ ラオール・ウォルシュ/ジョン・ヒューストン…交流を深めた監督、異文明に鋭く切り込んだ先駆者のひとり
赤い河 ハワード・ホークス/ジョン・アイアランド「地獄への挑戦」制作の際にプロデューサーがジョン・アイアランドの強烈な演技を気に入っていたので出演を打診したそうです
 
※ジョン・ウェインについて、俳優としては好きだったそうですが戦争映画における彼の発言には真っ向から反撥。「彼等は国のために死んだって?違うね!国に命を奪われたのさ!!」と苦々しく語っていました
 
※ホークスについては彼の映画の大ファンだったものの、自分の脚本をホークスが高く売ってしまい一儲けしてしまったことに怒ったり、彼の狩猟趣味と肌が合わなかったり色々あったようです
 
メトロポリス フリッツ・ラング
三十九夜 アルフレッド・ヒッチコック…交流を深めた監督の一人。大ファンの一人で彼に自分の脚本を売り込むほどだったそうです
間諜最後の日 アルフレッド・ヒッチコック
仮面の米国 マーヴィン・ルロイ
犯罪王リコ マーヴィン・ルロイ
黒地獄 マイケル・カーティス
暗黒街 ジョセフ・フォン・スタンバーグ/ベン・ヘクト/ハワード・ホークス
犯罪都市(フロント・ページ) ルイス・マイルストンフロント・ページ最初の映画化。幾度も言及
ヴァリエテ E.A.デュポン
民衆の敵 ウィリアム・A・ウェルマン
 
グリード エリッヒ・フォン・シュトロハイム
無防備都市 ロベルト・ロッセリーニ/フェデリコ・フェリーニ
自転車泥棒 ヴィットリオ・デ・シーカ
ベリッシマ ルキノ・ヴィスコンティ
ジーン・ファウラー…ジャーナリスト、脚本家、プロデューサー。ハリウッドの映画作りを変えた偉人として
風と共に去りぬ ヴィクター・フレミング/ジョージ・キューカー他
大いなる幻影 ジャン・ルノワール/エリッヒ・フォン・シュトロハイム
偉大なるアンバーソン家の人々 オーソン・ウェルズ/ロバート・ワイズ
ジキル博士とハイド氏 ルーベン・マムーリアン…の演説について
危機の男 リチャード・ブルックス…当時ハリウッド映画の常識に囚われない映画作りをしていた仲間として
 
突撃隊 ドン・シーゲル…スティーブ・マックィーンの素晴らしい演技について
黒の報酬(ビガー・ザン・ライフ) ニコラス・レイ
理由なき反抗 ニコラス・レイ
美女と闘牛士 バッド・ベティカー…ベティカーは親友の一人
望郷 ジュリアン・デュヴィヴィエ
風と共に散る(風に記されて) ダグラス・サーク…ヴィクター・ヤングの音楽が素晴らしい作品の一つとして
シェーン ジョージ・スティーヴンス…上に同じ
愛の泉 ジーン・ネグレスコ…上に同じ
大砂塵 ニコラス・レイ…上に同じ。異色の西部劇、「赤い矢」を撮る際に振り返った作品の一つ
白昼の決闘 キング・ヴィダー他…振り返った異色西部劇の一つ
 
復讐の荒野 アンソニー・マン…上に同じ。マンは親友の一人、共に異文明に鋭く踏み込んだ間柄
地獄門 衣笠貞之助
スコウマン セシル・B・デミル…異人種間の結婚を描いた西部劇の一つとして。リメイクされる度に人種が変わっていったことにも触れる
ウィリアム・S・ハート…の連続活劇
ケン・メイナード…上に同じ
ジャック・ホクシー…上に同じ
バック・ジョーンズ…上に同じ
トム・ミックス…上に同じ
笑う男(笑う者) パウル・レニ
フォルスタッフ(Falstaff) アンリ・デフォンテーヌ(Henri Desfontaines)※…フランス製作のサイレント(無声)映画
 
ヴォルポーネ(Volpone) モーリス・トゥールヌール/ジャック・ド・バロンセリ他
レオ・マッケリー
トッド・ブラウニング
フランク・ボーゼージ(ボーゼイジ/ボザージ)
ステージ・ドア グレゴリー・ラ・カーヴァ
イヴの総て ジョセフ・L・マンキーウィッツ…に出演したベティ・デイヴィスによるジーン・イーゲルスをめぐるエピソードについて
ジョニー・ベリンダ ジーン・ネグレスコ/ジェリー・ウォルド…ウォルド製作作品では最高の一本とのこと
聖女ジャンヌ・ダーク オットー・プレミンジャー…の撮影中の事故について
革命児サパタ エリア・カザン…におけるジーン・ピーターズの歩き方を見て自作に起用したくなったそうです
黒い罠 オーソン・ウェルズ
 
狩人の夜 チャールズ・ロートン/ジェイムズ・エイジー
果てしなき蒼空 ハワード・ホークス…異人種間の結婚が描かれた西部劇の一つ
リオ・ブラボー ハワード・ホークスベートーヴェン通りの死んだ鳩」で引用
見知らぬ乗客 アルフレッド・ヒッチコック…パトリシア・ハイスミスの原作
太陽がいっぱい ルネ・クレマン/アンリ・ドカエ…パトリシア・ハイスミスの原作。ヌーヴェルバーグのスタッフが多数集結した作品
アメリカの友人 ヴィム・ヴェンダース/ニコラス・レイ他…出演した作品。ヴェンダースとも交流を深める。パトリシア・ハイスミスの原作
鬼火 ルイ・マル
さよなら子供たち ルイ・マル
アメリカの影 ジョン・カサヴェテス…交流を深めた監督の一人
フェイシズ ジョン・カサヴェテス
 
こわれゆく女 ジョン・カサヴェテス
チャイニーズ・ブッキーを殺した男 ジョン・カサヴェテス
オープニング・ナイト ジョン・カサヴェテス
ラヴ・ストリームス ジョン・カサヴェテス
グロリア ジョン・カサヴェテス
クロード・シャブロル…交流を深めた監督の一人
ジャック・ドゥミ…上に同じ
アニエス・ヴァルダ…上に同じ
リュック・ムレ
ジョセフ・ロージー
 
スタンリー・キューブリック
ジャン・ルノワール
ジャン=ピエール・メルヴィル
マルセル・パニョル
ルネ・クレール
マルセル・カルネ
バディ・アドラー…プロデューサー
バス停留所 ジョシュア・ローガン/バディ・アドラー
夜を逃れて フレッド・ジンネマン/バディ・アドラー
南太平洋 ジョシュア・ローガン/バディ・アドラー
 
※ここまで100本
 
質屋 シドニー・ルメット/ロッド・スタイガー
夜の大捜査線(夜の熱気の中で) ノーマン・ジュイソン/ロッド・スタイガー
昼顔 ルイス・ブニュエル
ビリディアナ ルイス・ブニュエル
吸血鬼 ロマン・ポランスキー
水の中のナイフ ロマン・ポランスキー/イェジー・スコリモフスキ/イェジー・リップマン
アルーザ バッド・ベティカー
ジャック・ペラン…プロデューサー
Z(ゼータ) コンスタンタン・コスタ=ガヴラス(コスタ=ガヴラス)/ジャック・ペラン
戒厳令 コンスタンタン・コスタ=ガヴラス/ジャック・ペラン
 
リュミエールの子供たち アンドレ・アセオ/ジャック・ペラン他
ミクロコスモス クロード・ニュリザニー/マリー・ペレンヌー/ジャック・ペラン
ワイルドバンチ サム・ペキンパー…ペキンパーの「暴力は恐ろしいものなんだ!!」という考えが滲み出るような描写に賛同していたそうです
ラスト・ムービー デニス・ホッパー…出演
グリニッジ・ビレッジの青春 ポール・マザースキー
テンペスト ポール・マザースキー
敵、ある愛の物語 ポール・マザースキー
カルロス・サウラ
デヴィッド・ブラウン…プロデューサー
ドライビング Miss デイジー ブルース・ベレスフォード/デヴィッド・ブラウン
 
ザ・プレイヤー ロバート・アルトマン/デヴィッド・ブラウン
パットン大戦車軍団 フランクリン・J・シャフナー/フランシス・フォード・コッポラ
マリア・ブラウンの結婚 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
レッドブル ウォルター・ヒル…交流を深めた一人。彼とは気性が似ていたのかウマが合ったそうです
レッズ ウォーレン・ベイティ…のマックスウェル・ボーデンハイムへ捧げられたオマージュに嬉しくなったそうです
レイダース-失われたアーク(聖櫃) スティーヴン・スピルバーグ/ジョージ・ルーカス…当時思うように作れなかった「地獄と高潮」を本作のような映画にしたかったそうです
ミッション ローランド・ジェフィ(ローランド・ジョフィ)…エンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしい作品として
アンタッチャブル ブライアン・デ・パルマ…上に同じ
ニュー・シネマ・パラダイス ジュゼッペ・トルナトーレ…上に同じ
マーティン・スコセッシ…交流を深めた一人。スコセッシ&デミとは共に電気椅子対ルース・スナイダー」の企画を練った間柄
 
女刑務所・白昼の暴動 ジョナサン・デミ…交流を深めた一人
羊たちの沈黙 ジョナサン・デミ
フィラデルフィア ジョナサン・デミ
レザボア・ドッグス クエンティン・タランティーノ/モンテ・ヘルマン
戦場の小さな天使たち ジョン・ブアマン…ブアマンは最前線物語制作の際に大きな力添えになってくれたそうです
ショアー クロード・ランズマン
シンドラーのリスト スティーヴン・スピルバーグ
ベルリン・エルサレム アモス・ギタイ
ゴーレム、さまよえる魂 アモス・ギタイ
ダンス・ウィズ・ウルブズ(ダンシズ・ウィズ・ウルブズ) ケビン・コスナー
 
ダンス・ウィズ・ウルブズ(ダンシズ・ウィズ・ウルブズ)について、嫁のクリスタ・ラング・フラーが「『赤い矢』のパクリだわ!」と怒った際、フラーは「私は『赤い矢』で物語の続きを誰かに作って欲しいと思った。つまり『ダン』はその続きを描いてくれたようなものさ」と返したそうです
 
メロディの変質(Gibellina, Metamorphosis of a Melody) アモス・ギタイ…出演
恋に落ちたら... ジョン・マクノートン
ボブ☆ロバーツ ティム・ロビンス
イン・ザ・スープ アレクサンダー・ロックウェル
サムバディ・トゥ・ラブ アレクサンダー・ロックウェル
 
・事件
ルース・スナイダー…大きな衝撃を受けた事件の一つ
 
・本
手紙 サマセット・モーム
紳士ジョン・ハリファックス(John Halifax, Gentleman) ダイナ・マリア・ミューロック・クレイク(ダイナ・クレイク)
ごろつき(Blackguard) マックスウェル・ボーデンハイム(Maxwell Bodenheim)
赤と黒 スタンダール
人間喜劇シリーズ オノレ・ド・バルザック
カイエ・デュ・シネマ アンドレ・バザン/フランソワ・トリュフォー他…映画雑誌。映画愛溢れる熱意・自作を評価してくれたことからも大ファンになったそうです
シャーロック・ホームズ物語(シャーロック・ホームズシリーズ) アーサー・コナン・ドイル
レイモンド・チャンドラー
ダシール・ハメット
マルーシの巨像 ヘンリー・ミラー
 
カイエ・デュ・シネマにおけるサミュエル・フラーの評価について、アンドレ・バザンやジョルジュ・サトゥールはフラーをあまり評価しませんでしたが、トリュフォーやゴダールといった後続の批評家・映画監督たちはフラーのことを高く買っていました。
参考:ラ・シネフィリ-視線の誕生-1944-1968(La cinéphilie : Invention d'un regard, histoire d'une culture 1944-1968)」
 
・詩人
ルネ・シャール…の言葉について

「映画は戦場だ!」でのみ語られた・名が挙がった主な映画
西部戦線異状なし ルイス・マイルストン…フラーにとって“まっとうな”戦争映画の一つ
羅生門 黒澤明/宮川一夫…企画していた「カスターの虐殺」との違いについて
乗合馬車 ヘンリー・キング
限りなき旅(One Way Passage) テイ・ガーネット
頭上の敵機 ヘンリー・キング
最前線 アンソニー・マン
コルドラへの道 ロバート・ロッセン
アレキサンダー大王 ロバート・ロッセン
夕陽に向って走れ エイブラハム・ポロンスキー
昼顔 ルイス・ブニュエル
 
ベン・ヘクト…フラーにとって最もすぐれた脚本家の一人
ハーマン・J・マンキーウィッツ…上に同じ
ビリー・ワイルダー…上に同じ
風の向こう側 オーソン・ウェルズ/ジョン・ヒューストン/ピーター・ボグダノヴィッチ…2018年に完成・公開
アルーサ(Arruza) バッド・ベティカー
波止場 エリア・カザン/ボリス・カウフマン…のマーロン・ブランドとロッド・スタイガーのタクシー場面について
山河遥かなり フレッド・ジンネマン
暴力行為 フレッド・ジンネマン
わが命つきるとも フレッド・ジンネマン/オーソン・ウェルズ

「タイム・アウト誌(Time Out)」「映画監督が選ぶオールタイムベスト 1995(Time Out: Director's Choice 1995)」より
男の敵 ジョン・フォード
黄金狂時代 チャールズ・チャップリン
戦艦ポチョムキン セルゲイ・エイゼンシュテイン
市民ケーン オーソン・ウェルズ
気狂いピエロ ジャンーリュック・ゴダール
大人は判ってくれない フランソワ・トリュフォー他
ラストエンペラー ベルナルド・ベルトルッチ最前線物語以降
甘い生活 フェデリコ・フェリーニ
逢びき デヴィッド・リーン
 
・最も尊敬する監督
ジョン・フォード
 
・最も尊敬する俳優
オーソン・ウェルズ
 
・最も好きな女優
ヘップバーン…キャサリン・ヘプバーンなのかオードリー・ヘプバーンなのかどのヘプバーンかは不明。情報求む