映画(個別記事)

映画(個別記事)リンク集

●映画40記事 ●映画本3記事 ●その他4記事 現在48記事。映画の感想などを殴り書いたもの ●映画40記事 ・シャムロック大競馬(誉れの一番乗):ジョン・フォード ・香も高きケンタッキー:ジョン・フォード ・殺し屋ネルソン:ドン・シーゲル ・騎手物語(オールド…

ボソボソ演技はただのオナニーである

邦画(日本映画)にしろ洋画(外国映画)にしろボソボソ演技はリアルでもリアリティもありません。 自分だけが、自分たちだけが理解できれば良いという自己満足のヒソヒソ話で他者を小馬鹿にするような態度が嫌われているのです。 ただのオナニー、自慰行為。ポ…

「噫!活弁大写真(噫活弁大写真/噫 活弁大写真)」-動画配信サイトに登場した「雄呂血」について

●冒頭「噫!活弁大写真」について ●「雄呂血」本編の画質について ●冒頭「噫!活弁大写真」について 活動弁士の松田春翠が1976年に活弁を手掛けた構成:向井寛、監修:稲垣浩「噫!活弁大写真(噫活弁大写真/噫 活弁大写真)」。「噫(ああ)!」 公開時は阪東妻…

「恋山彦(戀山彥)」マキノ正博-マキノ度数120%濃縮のハチャメチャさ

●画質について 1937年、阪東妻三郎 版「恋山彦(戀山彥)」。 現存は「風雲の巻」「怒濤の巻」を合わせた総集編1時間43分。そのため唐突に場面が終わるように感じる部分もチラホラ。 脚の怪我の件は何処で出たんだとか、あの子供は何者なんだとか色々。 という…

「春秋一刀流」丸根賛太郎:運命を斬り開け!

●画質について 丸根賛太郎が鮮烈なデビューを飾った傑作時代劇・剣戟アクション。 抜刀した男たちの群れが横一列・左右交互にズンズン突き進み、激突する両軍!…と思いきやそれを涼しげな顔で『真面目にやっとる』と抜き身を突き立て傍観する用心棒ふたり。 …

「七人の侍」キルカウント

●村-野武士の物見 ●野武士の山塞 ●村-1日目 ●村-2日目、第1波 ●村-2日目、第2波 ●村-3日目 ●その他 ●侍+百姓側のキルスコア合計 ●野武士側のキルスコア合計 「七人の侍」劇中で討ち取られた野武士+その他の殺された数(キルカウント)を集計。 劇中では攻めて…

映画における意味のある「緊迫感」

●最初から最後までロクなことが起きない系 ●平和な一時からはじまる系 ●終盤まで何も起きねえ系 ※このページは様々な映画のネタバレを含みます ●最初から最後までロクなことが起きない系 ・遊星からの物体X ジョン・カーペンター ・日本のいちばん長い日 岡本喜八 ・…

「The Greatest Documentaries of All Time – all the votes」の見かた

●「http://bfi.org.uk」の「The Greatest Documentaries of All Time – all the votes」の見かた ※リンク:「The Greatest Documentaries of All Time – all the votes」 ・「Critics’ poll」→映画評論家リスト ・「Critics’ pollFilmmakers’ poll」→映画監…

「シャムロック大競馬(誉れの一番乗)」-ジョン・フォードとアイルランド

シャムロック大競馬(誉れの一番乗/譽れの一番乗) The Shamrock Handicap ジョン・フォードの故郷アイルランドでロケを敢行し後の「静かなる男」等に繋がる要素もチラホラ。 羊が群れる農場を望む石垣、木の下で口づけと抱擁を交わす恋人との別れ、祭りの馬乗…

「香も高きケンタッキー」-ジョン・フォード最良の馬映画

●リマスター版について 香も高きケンタッキー Kentucky Pride ジョン・フォードによる女の、人間と同じように家族となった一人(一匹)の女性の物語。 ちなみに脚本は女性脚本家の先駆者的存在の一人ドロシー・ヨスト(Dorothy Yost)。 この世に生を受けた仔馬……

「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」と映画

「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」の160話「ペーパームーンに抱れて-戦争の影パートII(It's Only a Paper Moon)」。 ペーパームーンという紙の月、作り物、偽り。劇中に出てくる映画の世界も虚構によって成り立つ。それを通じて自分を見つめ直…

「火宅」-和製人形アニメの極地

火宅 イジー・トルンカに師事し、日本独自の人形アニメーションを極めた川本喜八郎。 「鬼」「道成寺」「不射之射」と傑作の多い喜八郎ですが個人的に一番惹かれた作品はコレ。 能の「求塚」を題材に人形、草、火、水、そして光と影が生物のように蠢めいてい…

「映画芸術」が信用できないのは、荒井晴彦という「害」のせい

全5項目 ●概要 ●×客が悪い 〇客を理解できないテメエが悪い ●名作を見ていない(荒井が) ●「この世界の片隅に」の内容を誤解 ●「アニメーション技術」の否定=映画そのものを否定 ●「おたく」否定は自身の否定にもなりかねない 全5項目 ●概要 2017年の「第26…

大和屋竺の本「悪魔に委ねよ」が面白い

かつてサミュエル・フラーが「映画は戦場だ」と映画を撮ること自体が戦争のようなものだという言葉を残しました。日本でも大和屋竺のように、そういう体験をした強者が日本のエンターテインメント界を支え続けた…この本は、それを実感できる本の一つです。 …

「ボビーに首ったけ」-走り続けた先は…

ボビーに首ったけ 平田敏夫たちによる実験的趣向に溢れた青春バイクアニメ。早くDVD化して欲しい作品です。 霧の中で点滅する灯、それを頼りに疾走する車、轟音をあげるバイク。 ヘルメットをかぶり(それまでノーヘルだったのでしょうか)、画面の奥から迫り…

本「捜索者: 西部劇の金字塔とアメリカ神話の創生」

グレン・フランクル著「捜索者: 西部劇の金字塔とアメリカ神話の創生(The Searchers: The Making of an American Legend)」が中々面白い。 この本はアメリカの歴史を振り返る上で、ジョン・フォードに対して誤解を抱いているすべての人間が読むべき本の一つ…

山中貞雄の「磯の源太」「怪盗白頭巾」

●磯の源太 抱寝の長脇差 山中貞雄の幻の傑作と言われる作品の一つ。 かつて岸松雄が激賞して詳細なディティールを残していることでも知られます。 残念ながら現存するフィルムは約1分の断片のみ。 ほぼ殺陣の場面で、何かストーリー的なものを感じられるの…

「この世界の片隅に」-オマケ

前回は「この世界の片隅に」の感想を殴り書きましたが、今回は漫画等のことについて。 まず…映画館に行ったら素敵なポストカード貰いました。 可愛いです 裏側 ところで、これは極めて個人的でどうでもいい話なんですが。海外版の予告映像にあった“あの場面”…

「この世界の片隅に」-見つけてくれて、ありがとう

この世界の片隅に ★★★★(もっと多くの人に見て欲しい) ※画像は海外版の予告と日本版の予告から引用しております それは、川を流れる船の「片隅」で見上げた光景から始まる。雲が流れ続け無限に拡がる青い空。果てしなく続くその空間は、最初から最後まで「誰…

「定本・ヒッチコック映画術・トリュフォー」-映画のような面白い本

近々この本を基にケント・ジョーンズ監督がドキュメンタリーとして映像化した「ヒッチコック/トリュフォー」が公開されるそうなので、本著の感想みたいなものを。 映画の教科書なんてお堅い表現がされていますが、これはヒッチコックの映画が純然たる娯楽映…

「騎手物語」-ジョン・フォードに匹敵する馬の映画

騎手物語(オールド・ジョッキー) Старый наездник ※画像はロシアのテレビ局「ロシア・クリトゥーラ(Россия Культура/Россия К)」で放映された際のものを使用しています。 ジョン・フォード「香も高きケンタッキー」に匹敵する唯一の競馬…いや馬を撮った作品…

非公開試写版「荒野の決闘(いとしのクレメンタイン)」

荒野の決闘 非公開試写版 My Darling Clementine ※以下、多大なネタバレ要素を含みます。それでもOKという方だけ、↓へどうぞ ●非公開試写版(PREVIEW VERSION)について 一般に広く知られる「荒野の決闘」は「怒りの葡萄」や「わが谷は緑なりき」といった傑作…

「殺し屋ネルソン(殺し屋ネルスン)」-ドン・シーゲル初期の傑作

殺し屋ネルソン(殺し屋ネルスン):Baby Face Nelson ようやく、ようやく山田宏一や蓮實重彥が語るドン・シーゲル幻の傑作を見る事ができました。私が見たのは海外で販売されたVHS。画質は悪かったですが、この映画の面白さを損なうものではありませんね。…

「炎628」-正気でこんな映画を撮られてたまるか

炎628 Иди и смотри 監督のエレム・クリモフ自身はどんな心境で撮ったか知りませんが、正気で撮ったとは信じませんよ私は。正気でこんな傑作を撮られてたまるかっ! 実際に戦時下で起きたハティニ村虐殺事件を映像化してしまった作品です。あのクエンティン…

「やぶにらみの暴君」-ポール・グリモーの最高傑作

今回は1979年にリメイクされた「王と鳥(Le Roi et l'Oiseau)」ではなく1952年公開の「やぶにらみの暴君(La Bergere et le Ramoneur)」についてレビューしたいと思います。ポール・グリモー、そしてマルセル・カルネ「天井桟敷の人々」や「霧の波止場」の脚本…

タランティーノ初期の短編「マイ・ベスト・フレンズ・バースデー」

マイ・ベスト・フレンズ・バースデー(マイ・ベスト・フレンズ・バースデイ) My Best Friend's Birthday クエンティン・タランティーノが1984年~1987年にかけて撮った短編。 元々は76分あったそうですが火事で36分だけに。 フィルムは白黒で、タランティーノ…

「ザ・ウィメン」-ジョージ・キューカー最高傑作

ザ・ウィメン The Women 「女性たち(The women)」の題でも知られるキューカーのコメディ「ザ・ウィメン」。何故これほどの傑作が日本で未公開のままだったのか。ジョーン・クロフォードの魅力が日本人に伝わりきらない現状が今も続いています。ポーレット・…

「戦争・はだかの兵隊」-コメディ

戦争・はだかの兵隊 La grande guerra 「大いなる戦争」の題でも知られる戦争コメディの傑作。ニーノ・ロータの穏やかで何処か哀しさもある音楽が印象的。舞台は第一次大戦。徴兵検査から訓練、一時の平和から一気に戦争へと突っ込んでいく内容。徴兵をちょ…

「いつもの見知らぬ男たち」-イタリア式コメディ

いつもの見知らぬ男たち I soliti ignoti ★★★★(傑作) マリオ・モニチェリは、人情味やエロティックなやり取りが特徴的なイタリア式コメディの第一人者として、戦前から60本以上の作品を監督した作家です。また、ピエトロ・ジェルミやロバート・Z・レナー…

「結婚行進曲」-エリッヒ・フォン・シュトロハイムの大傑作

結婚行進曲 The Wedding March英題は「The Wedding March」または「The Honeymoon(IMDbでは何故かこの題名で登録)」。シュトロハイムはグロリア・スワンソンと組んだ「メリィ・ウィドウ」や「クイーン・ケリー」「グリード」と数々の傑作がありますが、…